「現在、世界には4種類の高所得国しかない。1) 英語圏、2) イギリスに近い国、3) 資源に恵まれた国、そして4) 日本とその旧植民地である。」
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
1〜3まではよく研究されているが、なぜ4なのか?産業革命がなぜ日本に最初に広がり、他の非西洋諸国には広がらなかったのかに関するデータドリブンの研究。 https://t.co/ppYb5Cqgek pic.twitter.com/caUwCwpbAI
6ページもの論文ですが、結論としては、辞書の編纂、科学技術用語の造語、科学技術書の翻訳、教育への集中投資による科学技術の自分たちの言語による体系化と吸収が決定的であったであろう、というもの。
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
上に引用したFig. 6。1870年には技術書の84%が英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語の4言語で書かれていた。1910年、西欧の上位4言語で書かれた技術書は技術書全体の66パーセント、第4言語の日本語は技術書の19パーセント。なんと、この時点では日本語の技術書は英語で書かれたものを抜いている。
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
「明治天皇の「五箇条のご誓文」のうちの一つでは、「知識は、帝国統治の基礎を強化するために、全世界に求めるものとする」と宣言された。従って、新政府の全構成員は、西欧のアイデアを吸収して日本を強化することを支持することが求められた。」
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
「招聘した外国人に支払う費用だけでもかなりの支出が必要で、1876年には政府支出総額の約2%、東京大学予算の3分の1、文部省予算の2分の1、1879年には公共事業予算の3分の2を占めていた。海外留学の費用は年間政府支出の最大0.20%を占めていた。」
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
「技術政策に直接支出するだけでなく、明治政府は教育政策も展開した。これは重要なことで、企業家や経営者が技術的知識を吸収できる人的資本を持たない限り、技術的な知識を日本語で提供してもほとんど意味をなさないからだ。」
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
「義務教育は1872年に始まったが、1877年の文部省の報告書によれば、「国民はまだ教育を有益なものと考えておらず、親は不満を抱いている」ため、ほとんどの日本の親は子どもを官立学校に通わせることを拒否した。」
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
「政府の圧力は、非エリートの日本人の反教育的態度をすぐに克服した。学校に通う男女の割合は、1874年には適格男子の39.9%、適格女子の15.1%であったが、1879年には男子の58.2%、女子の22.6%に上昇した。1890年には、男子の90.6%、女子の71.7%が小学校に就学していた。」
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
翻訳書と、新語の造語の爆発的増加。 pic.twitter.com/4LYztp8fs4
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
翻訳書と新語造語の1960年代後半からの爆発的増加の後、1880-1910年に日本の輸出に占める製造財の割合が爆発的に増加した。 pic.twitter.com/gmWepNnUaV
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 18, 2024
1960年代:誤
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 19, 2024
1860年代:正
すみません。。。
この論文、66ページもありますが、明治期の日本の成功のあり方がまとめられているとても良い論文で、DeepLとか使えば、比較的容易に読める部分が多いので、ご興味のある方はぜひ。https://t.co/jzwgRpHxAh
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 19, 2024
改めて思いますが、明治期は、科学技術と教育全般にに国としてすごい勢いと熱量で「選択と集中」してたわけですね。科学技術と教育への投資は比較的すぐに莫大なリターンをもたらすことが明治の日本人にもわかっていたのに、今、そうでなくなってしまっているのは謎。
— Tsuyoshi Miyakawa (@tsuyomiyakawa) July 19, 2024
とても面白そうな論文だったので、全編ざっと読んできました。既に下記のスレッドに丁寧に論旨がまとめられていますが、せっかく読んできたので、備忘メモとして自分でサマライズしてみます。 https://t.co/fhN1vddDoP
— 伊藤(ex外資系ポンコツ) (@itoexex) July 19, 2024
0 件のコメント:
コメントを投稿